女性社員インタビュー

31歳。自分らしい働き方を求めて社長に直訴。 正社員からフリーランスへ。

  • 最終更新:2019/09/03

    ベンチャーならではのジョブローテーションで見つけた「本当にやりたいこと」

    日本最大級の再生可能エネルギーWebプラットフォーム『タイナビシリーズ』を展開する株式会社グッドフェローズ。2年前に広報部を立ち上げ、マネージャーを務める小野原さんは、1年前からフリーランスとして働いている。フリーランス広報として新たな道を歩みはじめた彼女だが、実は入社当初から広報を目指していたわけではなかった。自分の「本当にやりたいこと」を見出すことになった、ベンチャーならではの短期間ジョブローテーションで学んだこと、そして会社への想いを尋ねた。

    持続可能な環境づくりに貢献したい。事務、コールセンターSV、営業を経て広報へ。

    グッドフェローズとの出逢いは2014年1月、転職エージェントからの紹介だった。当時グッドフェローズを知らなかった小野原さんだったが、再生可能エネルギー(再エネ)関連事業を通じて持続可能な環境づくりに貢献する会社だとわかり、入社を決意した。

    「子どもの頃から環境問題に興味がありました。中学生の時に作文で『人間は地球の白アリだ』という作文を書いていたくらい(笑)。そして高校生の時に地球温暖化の影響で白骨化してしまったサンゴを見て衝撃を受け、地球環境を改善していきたいと思うようになりました」

    事業拡大に伴い新たに設置された営業事務として、小野原さんは迎えられた。しかし、前職での経験を買われ半年後にはコールセンターのSVに任命。それまでまとまりがなかったコールセンターを統率し、売上を生むプロフィットセンターへと成長させた。そして、入社2年後には自らが新規事業の立ち上げや外回り営業を経験することになる。

    「入社当時は営業事務としていかに営業が働きやすい環境を作るかを考え、一つずつ仕事を構築していきました。しかし、いろいろなことに挑戦したいと伝えていたこともあり、その後は営業事務以外の仕事を経験させてもらいました」

    一つの仕事を任命されたら数年間従事する大手企業とは異なり、希望すれば短期間のジョブローテーションでさまざまなことに挑戦できるのはベンチャーの醍醐味だ。安定よりも変化を好むという彼女の要望どおり、さまざまな部署・職種・人に出会い、会社全体のPRを担う広報部の礎を築いていった。

    仕掛けへの反響に感じた高揚感。広報を目指すきっかけは大手ニュースサイトへの掲載。

    小野原さんは2015年3月頃から広報として新たなキャリアをスタートする。当時、広報部はなく、メディア向けにプレスリリースを作成することが主な業務だった。広報としての知見やノウハウは広報支援会社のサポートを受けながら蓄積していったという。
    そんな中、あるプレスリリースが大手ポータルサイトにニュースとして取り上げられたのだ。

    「自分が仕掛けたプレスリリースに反響があったことにとてつもない高揚感を感じました。広報を通してもっと会社を世の中に知ってもらいたいと思うようになりました」

    この経験をきっかけに、小野原さんは広報の仕事にやりがいを感じるようになる。指示されたことを発信するだけの受け身の広報から、自ら企画やイベントを仕掛ける攻めの広報にシフトしていったのだ。その後、600名規模の主催イベントからEXPO出展、CSRイベントなどさまざまな活動の企画・運営を手掛けるようになる。そして、2017年4月の広報部新設を機に、マネージャーとして会社全体のPRを担当するようになった。

    結婚を機に考え始めたこれからのキャリア。子どものそばで自由に働くために。

    小野原さんが自分の働き方について考え始めたのは、2018年の初め。結婚を前にこれからのキャリアを考えていたころ、職場で働く女性の状況を目の当たりにしたことがきっかけだった。

    「その頃、部下で子どものいる女性社員が早退や当日欠勤となるケースが度々発生していました。他の社員は事情を理解しつつも、予測がつかない欠員により、残った業務の対応に追われることもしばしば。また、女性社員の申し訳ないという気持ちも感じていたので、子どものいるママたちが引け目を感じずに働くことはできないのかと考えたんです」

    その後上司と相談し、その女性社員には在宅ワークを提案した。この結果、出勤が難しい日でも仕事が可能となり、女性社員も会社の仲間も業務はもとより、精神的な負担が減ったという。この経験から、小野原さんは自身も在宅ワークで業務を行い、子どものそばでもっと自由に働けたらと考えるようになった。

    小野原さんは産休・育休期間に限らず仕事量を調節しながら子どものそばで自由に働く方法として在宅フリーランスという形を思いつき、すぐに社長に直訴。しかし初めは、会社を退職しフリーランスとして引き続き広報マネージャーをやる事に否定的だったという。理由は、他の社員があまり良く思わないことや、特別扱いと受け止めることを懸念してのことだった。1か月の検討の末、最終的にOKが出た。

    「『全ての人を認めるわけではないが、小野原さんは自己管理しながらも、良質なアウトプットに努める人。だからこそ権利があると思ったしこれからも一緒に仕事をしたいと考えた』、と社長が理由を話してくれた時はとても嬉しかったです」

    と小野原さんは笑みをこぼした。

    さまざまな経験から見つけた「本当にやりたいこと」。新時代の働き方を体現していく。

    小野原さんは2019年6月から在宅フリーランスとして引き続き広報部のマネージャーを担当している。出勤は月に多くて7日程度。広報という立場上、メディアとの交流会やイベント運営などで定期的に外での仕事もしているが、基本的には在宅ワーカーだ。

    「ジョブローテーションでさまざまな経験をさせてもらえたからこそ、広報という自分の本当にやりたいことを見つけることができました」

    グッドフェローズでは、小野原さんのケース以外にも多様な働き方に対応している。育休明けのママには出勤・勤務時間の要望を聞いたり、2018年5月には副業を解禁したりと、働きやすい環境を提供している。同年12月には、入社したマーケティングマネージャーの希望を聞き入れ、2社に半々で出社することも認めている。

    「社長の長尾は、『強固な信頼関係のもと、社員の自由な働き方や幸せをサポートしたい』といつも話しているんです。ここ数年でその想いを体現できるようになってきました」

    会社の成長を自分のことのように嬉しそうに語る小野原さんの目は、自身の未来をしっかりと見つめ、輝いていた。

    「2児の父親である社長には、『子どもが生まれて保育園に預けるまでは在宅ワークも難しいよ』と時折アドバイスされます。まだ子どもはいないので、本当の大変さはわかりません。ただ、いまは社員の自由な働き方や幸せをサポートしてくれる会社に感謝しかありません。世の中の女性たちが結婚・出産などのライフステージを経験しても、自分の本当にやりたいことを見つけて、子育てと両立しながら自由にキャリアを積んでいける社会になってほしいと強く願っています」