女性社員インタビュー

デザイナーとして10年。“顧客のために” こだわりを追い続けるデザイナーの原動力とは

  • 最終更新:2019/09/03

    3人の子育てと仕事。どちらも楽しむデザイナーのポリシー

    株式会社ビーボで自社D2Cブランドのデザイナーとして活躍する田中さん。元々デザインとは無縁の業界にいた彼女だが、”0から作りあげること”を仕事にしたいという想いでデザイナーに転身しキャリアを積んだ結果、ビーボに入社した。ビーボでは3人目の出産も経験し、現在は3人の子育てをしながら仕事に励んでいる。仕事を楽しむ裏側にあるデザインへの譲れないポリシー、そして彼女を突き動かす原動力に迫った。

    航空業界からデザイナーに転身。見えてきたデザイナーとしての価値観

    10年以上デザイナーとしてのキャリアを積む彼女だが、もともとデザインとは全く無縁の航空業界で仕事をしていた。

    「電話で航空券の予約・変更を承る仕事をしていました。お客様と直接話をする仕事は楽しく充実していましたが、3年が経ち仕事における自分の在り方を見つめ直した時に、0から作りあげることを仕事にしたいと思うようになりました。」

    こうして映像製作会社へ転職した田中さん。アシスタントとして、動画ソフトの使い方や音の演出・デザインまで幅広く学び経験を積む中で自身の大事にしたい価値観に気付いたという。

    「より顧客に近い立場でデザインに携わりたいという想いが湧いてきました。自分の作ったデザインに触れた顧客が、何を思いどうなるのかを知りたいと思ったんです。」

    当時はちょうど、WEBで物を買うことが浸透し始めた頃だった。自社で商品作りから顧客に届けるまでを行うECメーカーであれば、顧客に近いところでデザインに関わることが出来ると考え、化粧品や健康食品販売のECメーカーに転職。8年が経ち、新たなところでも挑戦してみたいと思っていた時に出逢ったのがビーボだった。

    「ビーボは、商品やサービスを提供した先のお客様の目的を達成させることを大切にしている会社です。ここでなら”顧客を意識した”デザインが出来ると思いました。また、扱っているマタニティ系の商材を世の中に広めるにあたり、自分の出産経験が活かせると考え、ビーボに入社を決めました。」

    育休中に舞い込んだ仕事の話。ワクワクと試行錯誤の末たどり着いた先には…

    ビーボでは、商品パッケージや紹介ページのデザインなどを任され活躍していた田中さんだが、入社して3年目に3人目の妊娠がわかったという。

    「普段、デザインをしながら妊活中や妊娠中のお客様を身近に感じていたからこそ、3人目を妊娠した時は今までで一番感謝しましたし嬉しかったです。」
    その後田中さんは産休と育休を取得。子育てに打ち込む日々を過ごしているなか、ある日一本の連絡が入った。それは、自社D2Cブランドの実店舗として開く海の家をデザインしないか、という声がけだった。3人の子育てをしていた田中さんは、決して余裕があったわけではなかったが、その答えは前向きだった。

    「海の家のデザインに一から携われるということは滅多にない経験。『今年の海の家、一緒にやらない?』
    と連絡をいただいた時は、単純にやりたい!と思いました。もちろん育休中の仕事は誰もが出来ることではないと思います。私の場合、三男が寝ている時間が長く、時期的にもちょうど良かったのでお話を受けることにしました。」

    こうして3人の子育てをしながら、デザインに打ち込んだ。

    「一からデザインを進めるのは予想以上に大変でした。かき氷の容器一つにしても希望の条件で印刷出来る業者が見つからなかったり、備品の納期が間に合わないと焦ったり。自分が動けない分、周りにお願いをしてとにかく必死でしたね。海の家がオープンして遊びに行ったんですけど、もう本当に嬉しかったです。目の前に自分のデザインしたものを使っているお客様がいて。テンションがすごく上がりました!」

    3人の子育てをしながらの仕事は決して容易ではなかったが、顧客を直に感じることができる貴重な経験だったと笑顔をにじませた。

    顧客を意識し、成果にこだわり続けるデザイナーでありたい

    自分の好きなデザインを仕事に出来て幸せだと楽しそうに話す彼女だが、仕事において絶対に譲れないことがあった。

    「いくら好きで楽しくても、成果が出ないと意味がないと考えています」

    デザインをする時には、常にその先にいる顧客を意識して仕事をしているという。

    「私は自分の感覚でデザインすることはないです。お客様がサービスのファンになって購入してもらう、さらに満足してもらうことが重要だと考えているので、常にその意識をもってデザインをするようにしています。お客様を満足させられないデザインであれば改善しなくてはいけないと考えています。」

    仕事を楽しむ一方でストイックなこだわりがある田中さん。どうすれば顧客に価値を分かりやすく伝えられるかを常に考えながらデザインしている。チームを組んで一緒に働くマーケッターにも、意見や改善案をはっきりと提示することもある。
    過去に全社MVPを獲得したことがあるのも、こうした彼女の仕事ぶりを証明するものではないだろうか。

    信念を持ち仕事に向き合う。その裏側にある原動力とは

    育休中に携わった仕事をはじめ、デザインについて終始楽しそうに話す田中さんだが、そんな彼女も過去に一度だけ仕事と子育ての葛藤を感じたことがあったそうだ。

    「初めて子どもを出産した時、なんでこんな可愛い子どもを預けてまで仕事をしなくてはいけないのかと悩んだ時期がありました。」

    保育園に預ける時に大泣きする我が子を見て、自分はこのまま仕事に復帰しても良いのかと悩んだこともあったという。しかし、保育園の先生や友達との関わりを徐々に築くことで心配していたことが嘘のように、長男は色々なことを吸収し穏やかに過ごすようになったそうだ。

    「この子にはこの子の社会があって、その中で多くの刺激をもらって成長しているし楽しんでいるということに気付きました。そこからはこの子に負けないくらい、私も楽しみながら成長しなくてはと思えたんです。」

    今では、自身の働く姿を子どもに示すことで将来の生きる力に少しでも繋がってくれればと考えているという。

    最後に、田中さんは今後の自身の目標を教えてくれた。

    「今後はより成果にコミット出来るデザイナーになりたいと思っています。お客様の心理状況など含めて深いところまで考えてデザインをしていきたいですね。チームのメンバーとさらに高い目標を目指していきたいです。」

    3人の子育てをしながら仕事を楽しみ成果を出す裏側に、自分で限界を作ることなくこだわりを追い続ける田中さんの強い信念が垣間見られた。