女性社員インタビュー
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最終更新:2020/02/07
会社初、メディアプロデューサーという職種に挑戦。媒体の創刊とともに歩んだキャリア
FAXの一斉送信サービスを引っ提げ、株式会社リクルートからスピンオフした株式会社ネクスウェイ(以下、ネクスウェイ)。様々な情報伝達手段を提供する現在、薬剤師に必要な情報を媒体として届ける『医薬情報おまとめ便サービス(以下、おまとめ便)』は、毎月65,000部を発行している。6年前の創刊当初からメディアプロデューサーとして活躍する風祭稔里さん。そんな彼女に仕事のやりがいやネクスウェイで働く魅力について伺った。
入社当初から新規事業へ。気付きを得たファーストキャリア
2010年にネクスウェイへ新卒入社した風祭さん。2015年に結婚、2017年に第1子出産を経験しているが、働くことに影響を与えたのはライフイベントではなかったという。
「出産を経て変わったのは働き方で、働くということに対する変化はありませんでした。」
彼女が大切にしているのは、情報の受け手をきちんと知るということ。きっかけとなったのは入社時に携わった新規事業だった。
風祭さんの入社当初、会社は次世代の柱となる事業を立ち上げるべく奮闘していた。そんな中彼女は、期待されたプロダクトの営業を担当することになる。チーム一丸となって試行錯誤する日々が続く中、思うようには売れなかったという。
「とにかく目の前のお客様のことを考えていました。売上やツールの使い勝手を気にして、受け手のことは考えていなかったです。そんな中で、お客様の課題をヒアリングしてプロダクトへ改良を加えましたが、どう頑張ってもお客様の役には立てなさそうでした。課題を知ることはできても、解決できる手段は自社にはないと感じるようになりました。」
お客様にとって本当に必要なサービスとは何か。そしてそれは受け手に価値をもたらすのか。悶々とする日々の中で、風祭さんはここにいる意味を問い、転職という選択を考え始めていた。
クリスマスのサプライズ。新たなる新規事業への挑戦
そんなある日、風祭さんは先輩に声を掛けられる。たわいもない会話の後に続いたのは、「今立ち上げているサービスがあるから一緒にやってみない?」という誘いだった。
新たなサービスは、製薬会社が薬剤師に届けたい情報をネクスウェイがひとつの媒体にまとめて薬剤師に届けるというもの。何より大切なことは、媒体の受け手となる薬剤師に喜んでもらうことだった。その想いに惹かれた彼女は、再度新規事業へチャレンジすることを決心した。そしてその翌日、役員に呼び出され「社内で初めてとなるメディアプロデューサーという職種に就いて欲しい」と告げられる。
「正直、前例がないので何をするのかよく分かりませんでした。でも媒体の受け手となる人たちが感じる価値を最大化する仕事だと言われ、とても興味を持ったんです。入社当初から携わっていたプロダクトが解決できなかった、”このままではお客様の役に立てない”という想いを解消できるかもしれないという期待を持ちました。」
奇しくも彼女は再び新規事業というフィールドでチャレンジを始めることとなる。それは、社会人4年目のクリスマスの出来事だった。
まず、やってみるしかない。コツコツと積み重ねた努力の先に感じた手応え
新サービスの立ち上げメンバーには、製薬業界や薬剤師に対し知見が深い人は誰もいなかった。前途多難を極めたが、とにかくやるしかないという状態だった。
「まず製薬会社でMRとして働く友人に同行させてもらい、薬局回りから始めました。その時回った薬局でおまとめ便を知っている薬剤師さんは一人もいませんでした。でも、薬剤師のためになるという確信があったので、どうしたら見てもらえるか、地道に声を集めるしかないと思いました。」
後に大きな強みとなったのは、風祭さんが作成した薬剤師へのヒアリング結果をまとめたレポートだった。
「毎日のように薬剤師さんにヒアリングを行った結果、困っていることや知りたいことを詳しく知ることができました。それをレポートへまとめていったんです。」
彼女が聞いた薬剤師が欲している情報は、営業担当を通して製薬会社に伝えられる。そして薬剤師の手元には欲しかった情報が掲載された媒体が届く。情報が循環し、サービスが進化していくことに対し感じた喜びは、最初の新規事業では味わえなかった感情だった。
「知っていて当然だと思っていた製薬会社は薬剤師さんのことを全く知らず、『薬剤師について教えてください』とネクスウェイに連絡が入るほどになりました。」
気付けば彼女の薬剤師へのインタビュー総数は延べ500人を超えていた。コツコツと積み上げてきた薬剤師の声を媒体に反映することで、製薬会社や薬剤師にとって必要なサービスが確立されていったのだ。
目指すはマネージャーという役割ではない。真にチームや事業を牽引できるポジションへ
新規事業に携わってきた経験ゆえ、気付けば職種に捉われず、多くの業務をこなすことが得意になっていた。
「メディアプロデューサーの傍ら、現在は営業リーダーとしての役割も担っています。チームとして目指す先に向かって、メンバーがそれぞれプロフェッショナルであり、自走することが望ましいと思っています。しかし現状では足りない点も多いのです。」
足りない点を補う役割として、白羽の矢が立ったのが風祭さんだった。
「私の役割はマネージャーではありません。営業メンバーのリーダーとして関わることで、マネージャーとは異なったコミュニケーションスタイルで個々のPDCAを回す速度を上げるチャレンジをしています。」
既にあることだけが仕事ではない。既にあるものだけが事業ではない。仕事は職種や肩書きに捉われなくて良い。チャレンジを繰り返す中で、彼女が仕事をする上で大切にしている情報の受け手を知ることが、新たなフェーズへと突入している。
「これまで経験してきたことを活かしながら、既存の媒体サービスに留まらず新たな事業の柱をつくりたいと思っています。」
営業メンバーのリーダーだけではなく、事業を牽引するリーダーへ。挑戦できる環境を無駄にせず、新たな挑戦を続ける彼女はネクスウェイにとって新しいロールモデルとなるだろう。彼女のような働き方をもっと多くの人ができるようにしたい。そんな想いを持ちながら、今日も挑戦は続く。