
女性社員インタビュー
-
最終更新:2025/04/04
憧れの女性たちの背中を追いかけて 新しい業界の荒波を乗り越えていく
2023年1月より、人事とITを切り口に事業を展開するビジネス・デザイン・コンサルティング株式会社に入社した岸美七海さん。飲食業界で人事の経験を携えて、想像もしていなかったIT業界での仕事に勤しむ。仕事で生きていく道を想定し、まずはシステムのスペシャリストを目指す。彼女を突き動かしているのは、目標となる女性の先達の姿だ。
分からないからこそ、クライアントの反応が答えに。真摯なスタンスで信頼を勝ち取る
入社後、最初にアサインされた案件では、チームの一員として同社が取り扱う人事給与システム「COMPANY®」の導入を担当。実際の業務を想定したテストも実施した。テストに際して、お客様の理解度を上げるために試行錯誤したと振り返る。
「ITやシステムに対するお客様の“感覚”を会話の中から正しく把握すること。理解が難しい専門用語を平易な言葉に言い換えて内容を伝えること。話しながら、お客様のリアクションを見ながら、頭の中をフル回転させながらの会話には多大なエネルギーが必要です。まだまだ試行錯誤の毎日ですが、それが大変でもあり、楽しくもあります。」
前職では人事部に所属していたものの、自社のシステムの知識しかなかったため、ほぼゼロからのスタートだったという岸さん。お客様と話しはじめてから自分の理解すら追いついていないことに気づき、こんな状態で分かってもらうにはどうすればいいんだろうと、頭を悩ませることも一度や二度ではなかった。
慣れない業界文化に戸惑う日々。難しさやプレッシャーをやりがいに変えていく
新しいキャリアをスタートし、さらに戸惑ったのは業界特有の文化。例えば、スケジュールの立て方一つとっても、それまでの仕事の進め方とは全く違っていたという。
「この仕事には業務やプロジェクトを完了させるまでに、どれくらいの時間、人員が必要かを算出し、それを元にさらに細かく予定を組み立てていきます。どこまで予定通りに進められるのかの見通しを報告しなければならないし、遅れた場合にはどう取り戻すのか検討する必要もあります。」
前職では、この日までにこれだけのタスクが完了していればいいという感覚で仕事をしていた。しっかりと決められた約束のもとに進んでいくのはプレッシャーでもあるが、やりがいにもつながっている。
果てしないと思えるほど二転三転する要望もこの業界ならでは。“できること”と“できないこと”を明確に線引きし、できない場合には代替案を提示する。お客様に満足してもらう術も少しずつ身についてきた。線引きが大事であることは理解しつつも、どこで線を引くのかの判断は難しく、毎度頭を抱えている。育ってきた畑が違うと感じてしまうことも、なきにしもあらずだ。「やろうと思えばできることも、予算との兼ね合いで断るべき場面がどうしてもあります。この辺りの感覚がまだあまりつかみ切れていなくて、これから理解できるようになるのかな、自分に向いていないのかな、もう1回人事の仕事に戻ろうかなって、思ってしまうタイミングもあります。」
年齢を問わず女性が活躍できる そんな期待を抱かせてくれた会社へ
葛藤しながらも、「もう少し経験を積みたい、もう少し頑張ってみよう」と前を向く岸さんの原動力はどこから来るのか。
大学卒業後、好きだった飲食業界で働いていたが、コロナ禍の打撃が大きかった分、このままこの職場にいて、もし今の会社の外に放り出されることになったらやっていけるのかと将来に不安を覚えたという。「人事にフォーカスし、転職活動をスタートしました。加えて、人事の仕事を続けるにしても、別の業界にチャレンジするか、さらに守備範囲を広げるか、真剣に考えはじめたんです。」
とはいえ、IT業界に行く可能性は限りなくゼロに近かったのだが、最終的になぜ選んだのだろうか。理由を尋ねると、「何か新しいことに挑戦できるかもしれない」と、会社の在り方に惹かれたと目を輝かせながら教えてくれた。
他社の選考が進みつつある時期に偶然出会い、人事の経験を生かせるかもしれないと感じ応募することに。「最初の面接での面接官が若い女性だったことに、うれしい衝撃を受けました。それまではずっと男性でしたから。」
女性にも採用を任せてくれる会社なのだと、好印象だった。前職で憧れていた女性の先輩に、何となく雰囲気も近しかったことに親近感も覚えた。
いままさにその時の女性面接官と一緒に、案件に携わっている。自分の市場価値を高めてくれた場所で 今度は自分が周りを助けられるように
文系だったために、就職活動の時にも転職活動の時にも、IT業界は別世界で自分にできるとは思っていなかったと笑顔で話す岸さん。しかし、絶対に無理だと思い込んでいた場所で、いまは充実した日々を送っている。理系でなければ難しいというイメージは、ここに来てくつがえされた。
「好奇心を持って取り組めば、つまずいても助けてもらえる環境が整っています。ちょっと困っています、助けてくださいと言えば、快くサポートしてくれる方ばかりです。」
前職にいた頃の「このままでいいのか」という不安は、「COMPANY®」に触れて解消された。システム自体の価値に付随して、コンサルタントであるという自信をつけていくことで、自分の市場価値や将来性をも高められていると感じることに、幸せを感じている。
前職でも現職でも、道標となる女性たちに出会えたことも、大きな財産だ。大変な時でも、部下が困っていると、スッと、にこやかに相談に乗ってくれる魅力的な先輩たち。
「私も自分のことばかりにならず、いつでも周りを見て、サポートを求めている人がいれば助けてあげられる存在になりたい。そのためにも、知識や経験を着実に積んでいきたいです。」
人生何があるか分からない。自らの選択で自分が輝ける場所を手に入れた岸さんのストーリーは、きっと誰かの道標となるだろう。