毛利繭子_私のバックストーリー

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  • 最終更新:2023/01/09

    育児に悩んで涙した経験はありませんか?自分の子どもには素晴らしい大人になってほしい、良い成績を取ってほしい。わが子のことを愛しているがゆえに、悩みが尽きないのが育児です。

    私の息子は、超がつく早生まれ。4月生まれの同級生とは1歳近い差があり、体力では到底及びません。学校生活が厳しいものになるだろうと予測した私は、息子に「自信が持てる何かを身につけさせたい」と思い、3歳から早期教育を開始。認知能力を育むために、いわゆる詰め込み教育を行いましたが、苦しい思いをすることに…。今の私はこの苦しさを乗り越え、BYBSコーチ・ライフコーチをしています。私がここまでくるに至ったのは、「非認知能力」との出会いがきっかけでした。

    私がしたい育児とは?早期教育に悩んだ日々

    私の早期教育は、環境を整えるところからはじまりました。本屋に行けばドリル売り場に直行し、おもちゃ屋で買うのはもちろん知育玩具。「これがいいらしい」という情報を得るとすぐに飛びつき、早期教育に役立つものは数え切れないほど買い揃えて、知育系の習い事もさせました。

    自分の時間とエネルギーはすべて息子の早期教育に注ぎ、できないことがあればできるようになるまで反復学習させる日々。その結果、息子にイライラを募らせるようになりました。息子も決して楽しそうではなく、遊んでいる時の笑顔を見ると「息子にとって早期教育は本当に必要なのだろうか」と疑問を抱かずにはいられませんでした。「私がしたい育児ってこれだったの?生まれた時に『無事に大きくなってくれたらそれでいい』と思ったのは嘘だったの?」と自分のことを責めて涙する日もありました。

    「ママ、ごめんね。プリント間違わないようにするからね」。教育方針に頭を抱える私の姿を見て、息子が言いました。小さな手で鉛筆を握り、一生懸命にプリントの問題を解く息子。間違えた時は「ママのせいじゃない」と私を守ってもくれました。息子が4歳の頃のことです。「こんなに心優しい息子に私は何をしているんだ…」と自分のしていることに気がつき、改めて将来息子にどのような大人になってほしいかを考えることにしました。

    息子に身につけてほしい力。非認知能力との出会い

    20年後の息子には、「自分の人生を自分で切り開いていけるような主体性のある大人」になっていてほしいと思いました。息子が大人になる頃には、私が育った社会とは随分と違う社会になっていることが容易に想像できたからです。きっと正解のない問題が溢れ、社会が変化するスピードは加速し続ける。そのような社会において必要なのは、”主体的に行動する力”であり、この主体性には好奇心が伴うと良さそうだという考えに至りました。なぜなら私自身、好奇心がある時ほど主体性を発揮しやすいからです。

    では、好奇心と主体性はどのようにして育むことができるのでしょうか。何をすればいいのだろう、自分はどうやって好奇心を育み、物事に主体的に取り組むことができる大人になったのだろう…と考えていた時に出会ったのが「非認知能力」という言葉でした。私は本屋を訪れ、ボーク重子氏の著書『「非認知能力」の育て方:心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育』という1冊の本を手に取りました。

    お手本はママ。子どもの非認知能力の育み方

    彼女の本を読んだ私は、「これだ!」と思いました。早期教育で育む認知能力だけではなく、同時に非認知能力も伸ばしていけば、勉強することに対して好奇心が芽生え、主体的に取り組むようになるのではないかと閃いたのです。

    その頃、息子は5歳になっていました。感情表現も一人前で、怒っている時の口調は驚くほど私にそっくり。教えた覚えなんてないのに…。実はここにヒントがありました。息子のお手本は私なのです。家庭内で一番長く時間を共にする、身近な大人である私を息子がお手本にするのは考えてみれば当然のこと。”好奇心を持って主体的に行動する姿”を私が息子に見せることで、息子のロールモデルになることができるかもしれない。非認知能力も同様に、真似ぶことから学んでくれるかもしれないと考えました。そこで私は、まずは自分自身の非認知能力を育むことにしたのです。

    非認知能力のおかげ。私と息子に表れた変化

    私自身の非認知能力を育むために、「BYBS非認知能力を育む子育てコーチング3ヶ月チャレンジ」という講座を受講することにしました。現在私も提供している講座です。受講してすぐに、私の中に変化が表れました。自分に自信が持てるようになり、今まで抱えていた悶々とした気持ちが晴れました。笑顔も増え、確実に生きやすくなったのです。その上、毎日が楽しくて仕方がありません。私がBYBSコーチ・ライフコーチになる決意を固めたのもこの頃でした。

    私の非認知能力が高まるにつれて、気がつくと息子にも変化がありました。「知らないことを知ることが一番楽しい!」と、好奇心に加えて探求心も芽生え、「なぜ?どうして?」を主体的に調べてやり抜く力までついていたのです。その証拠に、息子は自主的に小学生の漢字の学習を終わらせていました。私の知らない間にタブレットを駆使したようです。今では学校の先生からも「学ぶ能力がずば抜けて素晴らしい」とお墨付きをいただくほどになりました。

    この冬、息子は中学受験に向けて大手学習塾の入塾テストを受けました。「難しくてできなかったけれど、すっごく楽しい!知らないことを知ることができる!僕はこの塾で学びたい!絶対に行きたい!」と、息子が満面の笑みで人目をはばかることなく言ったこの言葉が、すべてを物語っていると確信しています。

    育児の悩みを乗り越えた私から言えることは、私と同じようにお子さんに素晴らしい大人になってほしいと願うママ、成績を伸ばしたいと願うママにこそ、非認知能力を育んでもらいたいということです。非認知能力は、いつでも、何歳からでも育むことができます。そして、お子さんの非認知能力は、ママの非認知能力にかかっています。好奇心を持ち、主体的に行動する力があれば、この先どのような壁が待ち受けていたとしても、楽しみながら挑んでくれるに違いありません。