就活研究記事

  • 最終更新:2021/02/28

    明治大学文学部3年、村田と申します。22年新卒として就職活動をしております。外出自粛をきっかけにサブスクリプションサービスの素晴らしさに気づき、音楽、動画、雑誌の定額配信サービスを使い倒しています。「就職のことを考えるのは大学3年生になってからでいい」というサークルの先輩の言葉を鵜呑みにし、自由気ままに大学生活を謳歌していました。しかしいざ就職活動をはじめると、やりたいことがわからない。自分にはどんな仕事が向いているのか見当もつかない。「社会で働いたことがないのにビジョンを想像するなんてできるわけがないじゃないか!」と、半ば投げやりな気持ちで就職活動を進めていました。そんな私に、就職活動に前向きになるきっかけを与えてくれたのがこのインターンシップです。以前の私と同じような気持ちを感じている人に、この記事を読んで少しでも前向きになっていただければいただければ幸いです。

    〜情報収集するほどに募っていく不安〜

    就職活動を本格的にはじめたのは10月頃。6月の22新卒に向けたインターン情報解禁の頃からなんとなく意識はしていましたが、学生の本業は勉強だと言い訳をして本腰を入れるまでに時間がかかりました。気が向いた時に、聞いたことのある企業の説明会に参加してみたり、インターンシップに応募してみては落選したりといった具合です。本格的に動きはじめてからは、一度視野を広げるために業界の説明会を中心に合同説明会に参加したり、逆オファーサイトに登録をしました。しかし、情報を仕入れるだけでは自分が何をしたいのかも、何ができるのかもわかりません。それならばと自己分析や企業研究をしても、なんだかしっくりこない。そして、いろんな企業を調べるほど、女性管理職の少なさや名ばかりの1dayインターンシップの多さに違和感や物足りなさを感じるようになりました。このままではいけないと思いつつも、解決策を見つけることもできずぼんやりとした不安が募っていきました。

    〜これぞ私の求めていたインターンシップ〜

    ある日、逆オファーサイトの「キミスカ」でいただいたスカウトを見てみると、「超実践型インターン」の文字が。思わず手を止めました。自分が社会に出て働いている姿をイメージし、何がしたいのかを考えることができる、実務を通した本物の仕事体験です。しかもめったにない完全オンラインでのインターンシップでした。家族の事情で数日間都内に出向くのは現実的ではなかった身として、「これはチャンスだ!」と思いました。企業ホームページを訪問し、女性の働き方の多様性を支援する企業と知り、さらに気持ちは高まります。田舎ではまだまだ根強く残っている思想だと思いますが、地元では男尊女卑の傾向が強いと感じています。「女性が男性より稼ぐことはできない」「女性は最終的に子供を産んで家庭に入るもの」といった価値観の中で育ってきたのです。その影響のためか、女性が活躍しきれていない社会に少し批判的な視線を向けていました。そんな私にとって、非常に興味をそそられる企業だったのです。

    〜正解はわからないけど…気合で作り上げたはじめてのピッチ動画〜

    とにかく社員の方の雰囲気が知りたかった私は、早速座談会に参加しました。そこで女性が働きやすい社会を作るために働くという選択肢があるということに目から鱗が落ちたのです。女性の働きやすい環境は、それぞれの会社で女性が声を上げ、少しずつ作り上げていくしかないのだと思っていました。「逃げるは恥だが役に立つ」という星野源と新垣結衣の人気ドラマで、ジェンダーや男性差別、女性差別について発信されることがあっても大きな変化は生まれなかったのですから。しかし、働くこと自体が社会貢献になること、さらにそこで働く女性が活躍できる環境作りも立派な社会貢献であることに気付かされました。女性が自分らしく働くことを支援するための企業が存在するなら、それはまさに私がやりたいことの一つを叶えられる場所です。座談会で話を聞けば聞くほど、是が非でもインターンシップに参加したいという気持ちが固まりました。そう決まったなら次は応募ですが、応募するにはエントリーシートとピッチ動画の提出が必要です。「…ピッチ動画って何?」そんなスタートでしたが、私が心を動かされたことを中心に伝えようという気持ちでなんとか作成し、思い切って提出しました。

    〜視界良好!〜

    提出し終えてから、設問の意図を読み違えていた気がしてずっとドキドキしていたので、合格をいただけた時は本当に嬉しかったです。このインターンを知る以前は、自分が何をしたいのか、何ならできるのか、全く見当がつかず霧の中をぐるぐる歩いているようでした。就職活動をする人たちをぼんやりと眺め、10月にやっと動きはじめた人間といいうことでお察しいただけているかもしれませんが、私はポンコツなのです。お恥ずかしながらこの記事も、予定時間を大幅に遅れての完成となりました。しかし今は、自分の働く姿を具体的に考えるチャンスをいただけたこと、女性活躍の支援自体を仕事としてできる選択肢を知ったことで視界が開けた気持ちです。就職活動に対するモチベーションも今までにないほど上がっており、進みたい道が以前よりたくさんあるように感じています。加えて、実務を経験できるということで、社会人として必要な「きちんとする」ことを徹底できるよう意識を変えるチャンスであるとも思っています。

    「社会人として働いている自分が想像できない」と嘆いているだけでは、いつまでも変わることはできません。知らないことを想像することができるわけがないですよね。だから、このようにチャンスが巡ってきたと感じたら、ひとまず参加してみるべきではないでしょうか。もしかしたら、「働く女性を支援する働き方がある」ことを私が知ったように、最初の目的とは別の発見をすることもできるかもしれません。