私がインターンをする理由

  • 最終更新:2020/10/21

    はじめまして、青山学院大学・国際政治経済学部3年の本西美奈子と申します。大学では中国人の教授のゼミナールで研究を進めながら、22卒として就職活動を進めています。現在はサマーインターンシップを経て感じたことを洗い直し、今後の就職活動の軸をブラッシュアップしている最中です。皆さんはいま、明確にご自身の「就活軸」を答えることができるでしょうか? 私はインターンシップに参加するまで、自己分析をしても曖昧な判断軸しか見つけることができず、苦しい日々を送っていました。これまで人生の重要な岐路において目的意識を持たずに周囲が言うことに従ってきたという、受け身な人生を送っていたことも要因にあると思います。今回の記事は、そんな私が就職活動の一環として参加したサマーインターンシップを通して、今後生きていく中で大切にしたいものを見つけることができた背景を時間軸に沿ってご紹介したいと思います。

    ~自分ってなに!?ジレンマ就活のスタート~

    私が就職活動をはじめたのは大学3年の4月末。新型コロナウイルスの影響で春休みが1か月延長される中、大学から届いた1枚の就活スタートセミナーの紹介ハガキがきっかけでした。お恥ずかしながら、本選考の情報解禁は4年生になる前の3月だから、「就職活動なんて4年生になってからやるものでしょ」と思っていました。しかしいざハガキに記載されたセミナーに参加してみると、今年はコロナウイルスの影響で深刻な就活氷河期と化したことが発覚。当時の私の顔面蒼白ぶりは他に類を見なかったと思います。漠然とした不安を抱えつつも、就職活動だけは絶対妥協したくないと思っていました。高校受験の際に志望校選択を妥協したことから、何もかも中途半端な環境に落ち着いてしまい、3年間辛い思いをしてきたからです。また、企業に入ることだけを目的にしたくないとも思っていました。そんな確固たる思いがありながらも、一人で自分の過去の経験と向き合っていると目につくのはネガティブな思い出ばかり。自身の強みを上手く見出せないことに焦り、本当にビジネスを動かす社会人になれるのか不安を感じて、自分の無能さに夜な夜な泣く日々を送っていました。

    ~選考慣れはしたいけれど…… 葛藤の日々~

    5月に入ってからは各就活サイトやTwitterで情報収集を進めながら、就職活動において必要なノウハウをインプットするセミナーに次々参加。メンタルが不安定になりながらも、モチベーションの維持を図りました。最初の頃は主にエントリーシートで頻出する「学生時代に力を入れたこと」や「自己PR」の作成方法を習得。自己分析ですでに挫折しているのに、もう選考対策までしなくてはならないのかと正直げんなりしていました。
    もともと夏や秋冬などに自身と企業の相性を確認できる「インターンシップ」という存在があるという認識はありました。しかし、コロナウイルスの影響で選考が早期化する恐れもあったため、企業理解というよりも選考慣れのためにインターンシップを受けるべきだという考えで頭がいっぱいになっていました。言わば、インターンシップに参加することが目的となっていた状態です。6月のマイナビの合同企業説明会では、各企業がサマーインターンシップの募集をしていました。そこで説明会を受けた興味のある業界、適性のありそうな業界のインターンシップを盲目的に探しはじめていました。 

    ~いざ応募!やってみたものの……失敗と苦しみ~

    インターンシップに参加することを目的としたまま、抽選や先着で参加できるインターンシップも含め20社程度応募しました。基本的に負けず嫌いな私は、今の自分がどれくらい就活において通用するのかを確かめたかったのです。6〜7月は、大半のWEBテストや録画面接対策不足で選考を突破できないことばかり。一度だけ経験したオンライン面接では、将来像や「働く」ということについての質問にまったく答えることができず、ますます「できない自分」に嫌気がさしていく一方でした。
    機械的に就職活動を進めている自分がいることにそれとなく気づいていましたが、考えていても何も浮かび上がってきません。ただ、歩みを止めてはいけないという思いだけは強く持ち続けていました。そんなある日、たまたま就活サイトのスカウトを通してある企業のグループディスカッション選考会に参加することに。グループ内では発表者に立候補する人がおらず、常に焦り気味な私は未経験にもかかわらず思わず自ら立候補して発表を担当することになりました。結果は時間内にまとめることができずあえなく惨敗。絶対に落ちたと確信し終わった後しばらく涙が止まりませんでした。

    ~悲願の合格と前向きへの一歩~

    一週間後、手応えのなかった企業からメールがあり、恐る恐る開いてみると合格の文字が。非常に驚きましたが、初めて選考ありインターンシップの参加が決定したため、素直に嬉しかったことを覚えています。結局インターンシップに参加できたのは計4社でしたが、得られたものはとても多かったと思います。インターンシップと言っても企業ごとに内容はさまざま。業務についての説明ののち実務体験に取り組むものもあれば、今後ビジネスパーソンとして重要となる考え方やスタンスをレクチャーしてくださることもありました。基本的にグループワークを伴うものがほとんどであったため、チームで何かに取り組む際の自身の立ち振る舞いから自身の傾向を分析することもでき、自己理解がはるかに進みました。
    また、実際にその企業で働く社員の方が業務に懸ける思いや考え方をより具体的に知ることができるため、「働く」ということのイメージを確認することもできました。ずっと泥沼化していた就職活動でしたが、自分の価値観や志向性を理解し、今後の道筋を見出すことができたのです。この点において、インターンシップに参加して本当に良かったと思います。

     この記事を読んでいる方の中には、就職活動をする上で自分自身を見失い暗闇にいるかのような感覚をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし私はインターンシップを通じて、「こうしたい」「これが得意だ」という思いが芽生える瞬間に出会うことができました。行動し続け、自身が社会にさらけ出されることで見えてくる世界が見つかるかもしれません。インターンシップで自分にとって大切なものを見つけ出し、就活を「自分の人生を真の意味で豊かなにするためのもの」にしませんか?