坂上夏音_私がインターンで得たモノ

私がインターンで得たモノ

【私がインターンで得たモノ】「仕事」を通して社会人とつながるということ

  • 最終更新:2022/03/12

    はじめまして。奈良大学文学部史学科の坂上夏音と申します。私は23年卒として、秋頃から就職活動をしています。

    介護や福祉、飲食などを中心に、業界にとらわれず幅広く見るように動いてきました。2月25日現在で、気がつけば3月のスケジュールが説明会や選考などで埋まっていて、自分でも驚いています。毎日バタバタしていますが、新しい業界や仕事を知り、発見だらけの充実した日々を楽しんでいます。

    そんな私が11月から参加したインターンシップは、これまでに見てきた業界ではありませんでした。広報コンサルティングを行う会社、プラスカラー。私は学生時代に何か大きなことを成し遂げたわけでもなかったので、少しでも何かを経験してみたいと思いインターンシップに参加しました。そこで私が学んだことについてお話させていただきます。

    難航した初仕事

    インターンシップでは、記事執筆と集客のためのSNSマーケティングを行いました。

    まず記事執筆については、もともと文章を書くことが好きで、壁新聞の記事を考えたり、お知らせの手紙の作成をした経験があったため苦手意識はありませんでした。ただし、今回のインターンシップで書くことになったのは、実際にサービスとして提供されているサイトに記載される記事。今までで一番規模が大きい記事の作成です。どのようにまとめるか迷いつつ、読者の多さにとてもワクワクしながら書かせていただきました。

    一方で、集客のためのSNSマーケティングは人生ではじめての経験でした。顧客になりうる人を探し、リストアップしたのちにダイレクトメッセージで案内文を送付する、という簡単な内容…のように思えるのですが、これがなかなかうまくいきません。これまで私がSNSで調べていたのはあくまで「情報」でした。しかし、SNSマーケティングは集客が目的なので、アカウント、つまりは人を探さなければなりません。さらに、時間をかけてようやく見つけたと思っても、ダイレクトメッセージが送信できない設定になっていたり、送れたとしても返信をいただけなかったり、集客はなかなかうまくいきませんでした。ダイレクトメッセージではなくリプライに切り替えるなど、試行錯誤をしながらメッセージ送付を行いました。

    私はインターンシップで何を学んだのか?

    私が実際に経験した仕事内容についてお話しましたが、本題はここから。プラスカラーのインターンシップで私は何を得たのか、という話です。

    大きかったのは「『仕事』を介して社会人とつながる」という経験でした。社会人との関わりは、大学の教員やアルバイト先の社員さんなど、ある程度あると感じていましたが、よく考えてみれば、大学の教員はあくまで先生、社員さんはアルバイトスタッフを総括する存在です。対等になることはほとんどありません。しかしプラスカラーのインターンシップは、働くということをリアルに体験する場なので大学生でありながら社会人と対等に扱われ、仕事を任されます。そのため、ときには厳しいフィードバックもあります。

    たとえば、私は「集客」という目的に対して送付件数の目標を立て、毎日前日の結果に基づいた現実的な目標を立て直して行動をしていました。しかし、「その目標の立て方では目的の達成はできない」というフィードバックがありました。その時、目標の達成が目的にすり替わってしまっていることに気がつき、自分の行動を振り返ることができたのです。「仕事」として任された業務だからこそ言われた言葉だと感じ、これは大きな発見になりました。

    「日報」から得た日常生活にも使えるスキル

    インターンシップを通して影響を受けたことがあります。それは、日報の使い方です。

    プラスカラーのインターン生は、毎日日報を書きます。日報は、時間ごとにどんな活動をしたか、何をしたかを具体的に記録するものですが、さらに作業の進捗やその日の成果などを細かく記録に残すことで自分のペースを把握することができます。これをデータベースにすることで、「どれくらいの時間があればどの程度の作業ができるのか」を理解できると教わりました。

    私はインターンシップがはじまったばかりの頃、ダイレクトメッセージの送付作業を決められた時間の範囲内で闇雲に行っていましたが、一定時間当たりの送付件数の記録を取ることでペース配分ができると教わり、1件に対するメッセージの作り方など、肩ひじの張り方が変わったことを覚えています。就職活動のみならず、就職後やプライベートでも役立つスキルが得られたと感じています。

    やってみないとわからない!

    さて、これまでインターンシップでの経験について書かせていただきましたが、「やってみないとわからない!」と声に出して言いたいと思います。

    インターンシップは、指示書通りに業務を進めるという簡単なことのように思えるかもしれませんが、実際は単なる作業ではなく、たしかに得られるものがあります。ここに書いたのはあくまで私の経験ですが、参加する人の考え方や、業務内容が違えば、きっと全く異なる収穫があるはずです。

    プラスカラーのインターンシップは、業務において数を優先するか、質を優先するかといったトライ&エラーを数日にわたって行うことができます。目標を更新したり、言われて気づいたことを反映させて行動したり、臨機応変な対応も学べます。また、オンラインだから参加しやすいという特徴もあります。ただし、参加しやすいとは言っても選考があるので注意が必要です。今後変更があるかもしれませんが、私の選考は自己紹介のパワーポイント動画を作り、発表するというものでした。今主流のオンライン選考の腕試しと思って、参加してみるのもいいと思います。

    私は、インターンシップに参加することで、「仕事」をすることのイメージが持てたと感じています。仕事が行き詰ってしまう経験は、大学ではできないことだったと思います。仕事をする一人の人間として社会人と対等に扱われ、そして社会人とつながることができる経験は、なかなか貴重な経験でした。