私がインターンをする理由
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最終更新:2020/06/24
はじめまして、私は大阪在住・21卒として就職活動をしていた学生です。現在は長期アルバイトや独学での勉強を通して、自分がしたいことを実現するために活動しています。 新型コロナウイルスの感染拡大で、特に21・22卒にとっては波乱の就職活動となりますね。今回の件で就職活動を早くはじめ、インターンシップや説明会に参加してみた方も多くなったのではないでしょうか? 一方で、就職活動は面倒だな、嫌だなと考える方も多くいらっしゃると思います。 今回は、就職活動を行うにあたり、業務体験を通して「自分のしたいことは本当に自分に合っているのか」を考えるきっかけになったエピソードをお話しします。
~就職活動って面倒……半ば嫌々はじめた就職活動~
私が就職活動をはじめたのは2018年6月。大学2年生の時です。きっかけは高校を卒業後に働いている友人が「今の仕事は大変。もっと勉強してたら良い会社に行けたのかな」とSNSに投稿していたのを見たことです。この投稿を見て焦りを感じ、「面倒だな」と思いつつもスマートフォンを片手に、就職活動について調べるところからはじまりました。 年齢が近い身近な社会人の例がこの友人でしたので、「仕事が辛い」という投稿を見ながら「会社で働くと毎日辛い思いをしながら仕事をしないといけないのかな」とネガティブなことばかり考えていました。 また、就職活動はやることが多くて難しそうな印象もありました。調べていくうちに「自分の専攻で学んだことを活かしたエンジニアの仕事がしたい」「東京で働きたい」「社長と社員の距離が近いところがいい」という3つの会社選びの軸が明確になってきました。これらが当てはまる環境に惹かれた理由は、大学で学んだからにはそれを仕事に活かしたいと考えていたことと、立場の関係なく意見を言い合える環境や東京への憧れがあったからです。
~描いていた理想の仕事との出会い~
東京で働きたいと感じながらも、大阪在住の私は交通費や授業を休むことが心配でした。その一方で大阪ではIT企業、特にエンジニアのインターンの募集は少なく、他の業界を調べても興味が湧かず、1日のみの合同説明会などのイベントに時々参加するだけという状態が続きました。 そんな大学3年生の夏のある日、1件のメールが目に止まりました。エンジニア職のインターンの募集です。しかも、東京で5日間連続で開催され、アプリケーションを作るという内容。私の中に衝撃が走りました。自分の理想であった「エンジニアの仕事」「東京」「中小企業で社長の距離が近い」そのものだったのです。すぐに応募を決め、私が求めている環境で業務体験ができるとワクワクしました。よく考えれば往復の交通費と4泊分のホテル代など、準備も金銭面も大変。今までの私ならためらっていましたが、この時はそんなことはまったく考えませんでした。探しているものに出会えた! という達成感の方が大きかったのです。あれほど嫌だ嫌だと思いながら就職活動をしていたのにすぐ行動できたのは、好きなことに対して自分から興味を持てたことが大きいです。受け身ではなく自分の意思で決めることがいかに大事かがよく分かりました。
~待ちに待った業務体験!しかし現実は甘くなく……~
私はウキウキしながらインターンに参加しました。ところが、そこで待ち受けていたのは大きな壁ばかりでした。メンバーは6人でしたが、チームで仕事をするイメージを掴むこととアイスブレイクを兼ねて、まずは3人で1つのチームになりグループワークを行いました。しかし自分の語彙力の少なさからスムーズに進められず、とても苦労しました。肝心のアプリケーションを作る課題では、自分が今まで経験したものとは内容が大きく異なり、プログラミングに関する知識も浅く、ひとつの機能を作るだけで4時間もかかってしまいました。単語や動かし方などは調べても理解できず、社員や他のメンバーに聞いてばかりでした。 投げ出したくなる時もありましたが、最後までやり通そうと決めていましたので、諦めずになんとか完成させることができました。しかし連日慣れない環境で同じ体制で作業していたこともあり、その後約1週間体調を崩して寝込んでしまいました。理想と現実のギャップ、自分の実力、実現したい生活とのバランスを考えていくうちに、エンジニアとして働きたい意志も薄くなっていきました。
~「理想の仕事」は「合っている仕事」ではなかった~
期待と希望を胸にインターンシップに参加した結果、エンジニアとしての業務は私には向いていないことがわかりました。もしインターンシップに参加せずそのままエンジニアとして就職していたら、続けることができずにすぐにやめていたかもしれないと思うと、ぞっとします。 参加したことに後悔はありません。終了直後は「お金かかったけど向いていなかったな」と少し残念な気持ちでした。しかし今までは少しでも難しいことがあるとすぐに諦めていたけれど、できるところまでがむしゃらに続けていこうという強い気持ちを持つことができたので、良い経験になりました。さらにインターンシップではただ業務体験をできるだけでなく、他の学校や県で自分と違う分野を勉強している学生や、数億を動かす企業の社長、人事担当者、あるサービスでトップクラスの評価を得ている方など、普段生活しているだけでは出会えない人と一度に会話することもできました。
もし現在、過去の私のように嫌々ながら就職活動していて、インターンシップに参加する意味ががあるのかなと疑問に思っている人は、少しでも気になる企業やインターンシップがあればとりあえずエントリーボタンを押してみてください。向いている・いないはインターンシップに参加してから考えても遅くありません。あの時やっておけばよかったと後悔するよりは自分の目で確認して後悔する方が、就職活動でも今後の人生を考えることにもきっと役に立つでしょう。