大石怜奈_私がインターンをする理由

私がインターンをする理由

【私がインターンをする理由】障がいがあってもあきらめない。わたしは行動しながら考える!

  • 最終更新:2022/04/25

    はじめまして。立正大学文学部社会学科の大石怜奈です。

    2022年9月に大学を卒業する予定で、23卒として就職活動に励んでいます。 わたしには発達障害があります。

    日常生活で困るのは、聴覚過敏(周囲の音が激しい不快感をもって聞こえる特性)と相貌失認(人の顔を識別できない特性)です。

    発達障害の「生きづらさ」から精神疾患に苦しんだ過去もあります。 わたしは、8年にわたる不登校や孤立が理由の休学したこともありました。

    そうした困難に正面から向き合った結果、就職活動や卒業論文が執筆できるほど成長しました。

    しかし、わたしは就職活動でも大きな挫折を経験します。挫折をきっかけに、インターンシップ参加を決意したことで、自分自身の得意・苦手を知り、行動しながら考える大切さを学んだのです。

    電車移動と騒音が苦手でリモート希望も頼った人材紹介会社の言葉に絶望

    わたしの就職活動は、短期インターンシップに参加した2020年7月からスタートしました。

    短期・長期インターンシップは順調に参加することができました。勢いに乗り、2022年2月から本選考を受け始めました。しかし、2週間で届いた不採用通知は11社。ひどく落ち込みました。

    聴覚過敏があるわたしにとって、電車移動・オフィスの騒音に悩まず力を発揮できる「リモートワーク可」の条件は譲れません。

    ところが、ほとんどのナビサイトでは「リモートワーク可」という条件で企業を探すことができませんでした。

    そこで、わたしは「人材紹介会社を通して探してもらおう!」と考え、面談を予約しました。

    人材紹介会社の担当者に事情を説明したところ、なんと、「電車移動も騒音も苦手なあなたが求める仕事はありません。だから、あなたは一次選考で全て落ちているんです。正社員よりフリーランスを目指した方がいいんじゃないですか」と言われてしまいました。

    そして、求人紹介を断られてしまったのです。 目の前が真っ暗になりました。「障がい者雇用の求人を受けなければ、採用されないのかな。でも、障がい者雇用の年収では生活が厳しいと聞くし……」と、不安になりました。

    フルリモート・業務委託の会社からスカウト。わたしにもできるかも!

    プラスカラーのインターンシップを知ったきっかけは、逆求人型就職活動サイト経由でのスカウトメッセージです。

    PRや広報の事業に興味を持ち、説明会を受けました。そして、フルリモート・業務委託で働く会社だと知りました。

    フルリモートで働ける会社なら、聴覚過敏や相貌失認で困ることがありません。広報・PRにはとても興味があり、他社の長期インターンシップではTwitter運用やnote執筆も担当しています。

    さらに、人材紹介会社の担当者の言葉をきっかけに、わたしは業務委託について考えている真っ最中。

    すぐに応募を決意しました。 株式会社プラスカラーのビジョンは、「ダイバーシティを前提とした社会でのロールモデル人財を増やす」こと。不登校や精神疾患の経験を経て、発達障害のある当事者として悩みながら生きるわたしが活動することには、会社にとっても意味があるはずです。

    プラスカラーを知り、ワクワクしました。

    5時間しかない!行動しながら考えて動画を作成

    インターンシップに応募するには、エントリーシートと5分間のピッチ動画を提出する必要があります。

    提出締め切りまで5日間。しかし、他の用事がたくさんあったわたしがインターンシップ応募の書類や動画作成のために使えるのは、たった5時間しかありませんでした。

    エントリーシートはすらすらと書くことができました。

    わたしは、人気企業の短期インターンシップのために書いた、好きなコンテンツにキャッチコピーをつけるエントリーシートが通過した経験があります。幸い、言葉を工夫することには自信がありました。

    しかし、ピッチ動画は大変でした。伝えたい内容を5分間に収めなければいけません。

    時間のないわたしが取った作戦は、ずばり、「行動しながら考える」こと。まず、各スライドごとの原稿を書き、3ページ分の撮影をしました。そして、文字数と時間の感覚を掴み、スライドのページ数や原稿の文字数を調整してました。

    こうして、わたしは5時間という限られた時間のなかで、行動しながら考え抜き、早く確実に「ちょうど5分」のピッチ動画を撮影し、提出することができました!

    自分の特性を理解し「苦手」が苦手にならない環境を選ぼう

    選考を受けたことで、大きな学びがありました。

    それは「障がい特性を明かして就職をしたいなら、できる限り、特性が不利にならない環境を選ぶ必要がある」ということ。障がいの有無に関係なく、誰にでも得意や苦手はあります。

    障がいがハンディキャップにならない選考方法や業務内容、環境の企業を選べば、自分が働きやすいだけでなく、企業にとって障がいは問題になりません。

    今のわたしは、サービスの利用を拒否した紹介会社の担当者に感謝しています。業務委託という働き方に興味を持つきっかけができ、今こうしてプラスカラーの実践インターンシップに参加することができているからです。

    インターンシップの選考に合格することは、企業からの「受け入れます」というメッセージです。

    インターンシップは企業から見極められる機会であると同時に、自分が活躍できる場であるのかを見極める機会でもあります。

    生きづらさを抱えるみなさまには、自分の得意・苦手を確認して「苦手ではないだろう」と感じたら、とりあえず行動してほしいです。

    立ち止まって考えるより、行動して見える世界を広げた方が、広い視点で考えられます。わたしと一緒に、行動しながら考えましょう!