• 最終更新:2020/10/21

    現在新型コロナウイルスによって大学のキャンパスへ行けない大学生も珍しくありません。アメリカでは今、オンライン授業を受けざるを得なくなった大学生の多くが“ギャップイヤー”を活用しています。ギャップイヤーはどんな制度なのでしょうか? その選択肢について考えてみます。

    そもそもギャップイヤーって何?

    ギャップイヤーとは「空白期間」のことを意味する言葉です。自分の時間に余裕のある大学生の間に、普段の大学生活や社会人生活で体験できないことに挑戦する期間のこと。ギャップイヤーとは、この「挑戦期間」を指しているのです。
    アメリカでは高校を卒業した後に大学入学を一年延期したり大学を休学したりして、ギャップイヤーを取得する学生が増えています。そして彼らはスキルの向上や経験を積むことを目的として、在宅でインターンシップに参加しているのです。その理由の一つは、アメリカの学費が日本よりも非常に高額だから。真剣に学ぶ気持ちのある学生にとって、コロナの影響下でのオンライン授業は、オフライン授業よりも学びが少ないと不満を感じているのです。そこでこの期間をより有効的に活用するため、休学しギャップイヤーを選んでいるのです。

    <参考>
    「ギャップイヤー就職」という新たな選択肢。コロナで増える休学を選ぶ学生、奪い合うスタートアップ

    なぜギャップイヤーが必要なのか

    アメリカや欧米の学生は、ギャップイヤー期間に何を行っているのでしょうか? 語学留学やボランティア活動、ワーキングホリデーや、企業での3ヶ月以上の長期インターンシップへの参加が一般的です。
    そしてこのギャップイヤーの大目標は、自分のキャリアを深掘りするというもの。学校で得た知識ではなく、実際に経験することで大きな学びを得ることにあります。自分の本当にやりたい仕事・生きがいについて、実体験から気付きを得ることができるのです。実際に、ギャップイヤーを経験した人は、社会に出てから自分の仕事に満足する可能性が高いというデータもあります。

    <参考>
    Gap Year Association National Alumni Survey

    ギャップイヤーのリスクとは

    それでは満足のいく授業を受けられない今の時期、日本の学生もギャップイヤーを使うべきなのでしょうか? 答えを出す前に、ギャップイヤーのリスクについても考えるべきです。まず第一に、欧米と比べて日本ではギャップイヤーが一般的ではないという環境の違いがあります。そのため休学してギャップイヤーを使うことに、就職活動時に志望する企業の理解を得られない可能性が。理解を得るためには、キャップイヤーでの成果や獲得したスキル、経験をその企業にプレゼンし、納得を得る必要があります。学生を丁寧に判断する企業こそ、利益を出す人材なのかというシビアな視点を持っているからです。
    挑戦期間で成果を出すためには、高い自制心と目的達成の意識が必要です。そのため、軽い気持ちでギャップイヤーを行うことは難しく、なかなかハードルが高いと言えます。

    日本の大学生は何をするべきか

    ギャップイヤーに代わる一つの方法として、学業と並行して業務を経験できる企業へ長期インターンに参加するという解決策があります。ギャップイヤーの目的は、自分のキャリアを深掘りするため。それができる別の方法があれば、ギャップイヤーを無理に行う必要はありません。
    現在自分のやりたいことがなく迷っている人ほど、企業での長期のインターンや、ビジネス体験ができるサービスを経験することをオススメします。実際に企業の中で業務経験を積むことで、自分の将来やりたいことが明確に。また、インターンを経験することは、就職活動においても自分のチャレンジ精神や行動力をアピールするチャンスにもなります。
    スモールギャップイヤーとも言える長期インターンの機会を活用して、自分の将来について考えてみてはいかがでしょう?

    経験からキャリアを深掘りする

    アメリカの学生はコロナ期間の間休学し、ギャップイヤーを行うことでキャリアを深掘りしています。日本人もキャリアを深掘りするということを、もう少し意識的に行うべきではないでしょうか? そのための第一歩として、企業の長期インターンへの参加やビジネス体験ができるサービスの活用をオススメします。